4ヵ月も過ぎると、狂犬病予防注射や混合ワクチンも終わり、そろそろ散歩デビューだ。
最初は玄関先をウロウロ程度でもいいだろう。地面に下ろしてもブルブルと震える子犬もいる。
車の騒音、人通り、他の犬など、子犬にしたら初めての経験で、歩くのを怖がるなら抱っこのままでの散歩でもいい。最初に恐怖心を植えつけるのは良くない。
時間も10分〜15分程度から初めて、徐々に長くしていこう。 元気がなかったり震えが止まらない場合は、早めに帰ってあげる。
とにかく外の環境に慣れさすことを考えよう。
水飲み容器は、水ボトルと飲む時のトレイがセットになった便利なものがある。ウンチをトイレに流す場合はトイレットペーパーで掴めばいいし、生ゴミとして処理するならティッシュペーパーや新聞紙でもいいだろう。
トイレの場合、ウンチに砂利などが付いていたら流さないほうがいいだろう。
ペットの排泄物の処理は、自治体によっても異なるようだ。
犬がウンチのポーズをしだすと「サッ!」と新聞紙やトイレットペーパーを敷いて道路を汚さないように気配りしてる人もいる。
何も取り出さず手で直接ウンチを受ける人もいる。
達人だ!
ウンチは処理するが、オシッコはそのままにする人がいる。オシッコも洗浄用の水で流すこと。また、他人の庭先などではさせないように注意が必要だ。家にオシッコをかけられて気分のいい人間はいない。
散歩の恐怖心が取れたら散歩中の躾(しつけ)も必要になってくる。
歩き方の基本は、犬に人間より先を歩かせてはいけない。
犬は人間に従って左側を歩かなければならない。
これをリーダーウォークと呼ぶ。
リードを緩めに持ち、犬を自分の左側につけて、犬と目をあわすことなく自分のペースで歩きます。この左側につけることをヒール・ポジション(ヒール・ウォーク)という。 自分を抜かそうとしたら犬の前に左足を出してそのまま左へ90度ターン。あるいは右へ90度ターンか右回りで180度ターン。
とにかく犬が進路を変えようとしたら、それを邪魔して違う方向に進むこと。左側にきちんとつけて歩けていれば、歩きながらご褒美をあげればいい。
犬の進行方向を変えて「君の思うような方向へは行けないんだぜ!」とわからせること。
これを繰り返すことで「思うところへは行けない。左にいればご褒美がある。」と犬が思い出したらしめたものだ。
最初は公園などの180度動ける広場がいいだろう。
犬のペースが落ちたらリードをしゃくって(引っ張る)信号を送る。外へ離れていくときも同じだ。リードで指示を送るには「グイー」と引っ張るのではなく「コンコン」っとしゃくるようにショックを与えること。首輪も一般の首輪ではなくトレーニング用のカラーというものがある。これは、引っ張ることで首が絞まり引っ張らなければ緩む構造だ。トレーニングのときは、このカラーなるものがオススメらしい。
止まって座り込んでしまった場合だが、抱き上げたりしてはダメだ。散歩中はリードを使って命令を出すように心がけよう。数回引っ張ってダメでも、一呼吸置いてもう一度引っ張る。それでもダメならご褒美用おやつやおもちゃで動かそう。
ヒール・ポジションとは
ヒール・ポジションとは人間と犬との立ち位置で、飼い主の左側に寄り添うこと。その状態をキープしたまま歩くことをヒール・ウォーク。
飼い主の踵より出てはいけないとかの意味で“ヒール”と呼ばれたのであろう。実際に歩くと左足は前後し踵より前に出るので、体の線の真横に犬の顔があればいいだろう。
散歩の始まりから終わりまでヒール・ポジションをキープする必要もなく、途中の区間を決めてその間で行えばいい。
ただ、命令したときは“サッ”と横に付けるようには訓練したいものだ。
前方から人や犬が来た場合、気にせず歩いていきそうなら、リードで距離を制御しながらそのまま進めばいい。
気にしてるようなら、手前で「お座り」をさせて通り過ぎるのを待とう。
飛びかかりそうになったらリードでしっかりと抑えること。ガウガウと興奮してるときは、何を言っても聞こえないだろうから、落ち着きだしてから「ダメ!」と怒ることだ。