純血種の犬は、雑種犬と比べて体が弱いと言われている。
コーギーも例外ではなく、コーギーがかかりやすい遺伝的疾患や体型からくる疾患がある。
遺伝的疾患とは、その犬種の性質や容姿を維持するために同じ犬種との交配を繰り返してるうちに、ある部分の遺伝子が濃くなり、その結果発病しやすくなる病気。
また、犬種によって出やすい遺伝的疾患があり、コーギーも例外でなくコーギーが発病しやすい病気がある。
遺伝的疾患以外にも短肢胴長の独特の体型から、太ると背中への負担が大きくなり、椎間板ヘルニアなどの骨の病気や心臓病や糖尿病も気を付ける必要があるようだ。
いつもと違う雰囲気ならそれは病気のシグナルかも?
気にかけて見ることも必要だろう。
椎間板とは、脊椎の骨と骨との間にあるクッション材の役目をしている軟骨。 これが飛び出して近くを通っている脊椎神経を圧迫し、痛みが出たり麻痺を引き起こす。
椎間板ヘルニアと聞けば、【腰の病気】と思われがちだが、脊椎とは背中の骨、つまり背骨のこと。 頭のほうから、頸椎部分〜胸椎部分〜腰椎部分〜仙椎部分とつながっているのはヒトも犬も同じ。
頭(脳)から出てる神経が背骨の近くを通り体の末端へ届いてるため、人間で例えると腰椎や仙椎で神経圧迫したら腰より下(太ももや足など)が痛くなったり麻痺する。
胸椎部分で神経圧迫すると胸付近で痛くなったり麻痺する。
頸椎部分なら肩や手などに症状が出る。
ヘルニアが発生する場所によって麻痺の部位が異なる。
これもヒト同じだ。
また、同じような疾患で変型性脊椎症がある。
これは椎間板の飛び出し(ヘルニア)ではなく、背骨を構成している骨自体の変形で神経を圧迫する。
肥満や過激な運動、老化など。
背中を触ると嫌がったり、歩く時に足を引きずったり、腰をふらつかせたり、運動や段差を拒むなど。
進行すると、排尿・排便障害や運動障害、後半身麻痺になる。
股関節とは、後肢の付け根の部分。
骨盤には窪みがあり、大腿骨がその窪みにきれいに収まる。
股関節形成不全は、この部分の発達が弱く、骨盤の窪みが浅かったり、大腿骨の先端が変形してたりすることで、本来収まるべきところに収まりきらず歩行障害などの症状を引き起こす。
歩行障害以外にも、脱臼や激しい痛みを伴う。
この病気は、大型犬の育成期に多く発症するものらしいが、なぜか中型犬のコーギーにも多く見られるらしい。
股関節形成不全の発症原因は、70%が遺伝的な要因で30%が環境要因だとも・・・。
椎間板ヘルニアと同様に歩行障害。
うさぎ跳びのように後ろ足を同時について走る。
歩く時に腰をふらつかせたり、運動や段差を拒むなど。
「座るときの姿勢が横座り」と書かれてるサイトを見てちょっと心配になった。
肢の長さが普通の犬なら痛くて横座りにもなるだろうが、コーギーの場合はどうなんだろう?
肢の短いコーギーは、疾患に関係なく横座りの方が楽な姿勢のような気もするし、そんな横座りコーギーも多いはず。もちろん、コタローも男のくせに女の子座り(横座り)だ!
骨格の病気、その原因が遺伝以外にも『肥満』があるということ。
コーギーの多くが肥満体質で栄養吸収率に優れているらしく、日本に居るコーギーの6〜7割が肥満だとか。
走り回ることが仕事だったコーギーが室内で飼われると運動不足にもなる。そして、その室内は滑りやすく踏ん張りが利かないフローリングでおまけに硬いとなれば、育成時の骨格成長の妨げにもなる。
『散歩以外は室内飼い』というのも考えものだ!
尿が作られてから排泄されるまでの腎臓、尿管、膀胱、尿道のどこかに結石ができる病気。
犬の場合、膀胱か尿道に結石ができる場合が多い。
細菌感染が主な原因。
他にもエサの多量摂取や水分不足など。
遺伝的な要因もあり。
尿の出方が悪くなり、量も少なく回数が増える。
腹部を触られることに痛みがあり抵抗する。
悪化している場合は、膀胱に尿が溜まりおなかが膨らむ。
放っておくと尿が排出できなくなり、膀胱破裂や腎不全などに発展する。
目から見えるモノを脳が理解するには、目の奥にある網膜が神経を通して脳に伝達している。
その網膜の細胞が小さく縮み、視力低下の後やがて失明してしまう病気。
生後5ヶ月〜3歳頃に発病する遺伝性疾患だが、目の外傷や炎症が原因で起こることもある。 治療法は無いらしいが進行を遅らすことは可能。
暗いところで頻繁に物にぶつかる。
網膜の中心から侵されるので、左右に動くものは目で追えても正面で動くものが見えなくなる。
眼の内側の圧力(眼内圧)が高くなることで、視神経が圧迫され視野が狭くなる病気。
急性と慢性があり治療が遅れると失明する。
先天性、眼内の炎症、外傷、腫瘍、水晶体の異常など。
涙を頻繁に流したり、明るい光をまぶしがる。
眼をしきりにかいたり、こすったりする。
瞳が赤や緑に見える。
眼球が飛び出した感じに見える。
急性湿性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、アレルギー性皮膚炎、内分泌性皮膚炎など。
不衛生、ノミやダニ、ハウスダスト、真菌、食べ物など。
暑く湿気の多い季節にかかりやすい。
体をしきりにかいたり、なめたり。
皮膚がただれる。
これら以外にもコーギーらしい病気がある。
ガウガウ病とガブガブ病だ。
ガウガウ病とは、アルファシンドローム(権勢症候群)。
自分がその家のボスだと思いこんで飼い主の言うこと聞かなくなる病気。
ガブガブ病とは、“ガブガブ”“がぶがぶ”と足や手を噛まれ続けること。
「お手」を教えるつもりで手を出しても、ただ噛まれるだけ・・・。
もちろん「甘噛み」だが、時折間違ったのか「本気咬みっぽい」場合もある。
そんな時は、すまなそうに目で謝っている。